群青 愛が沈んだ海の色


映画「群青 愛が沈んだ海の色」を見てきました.

辛口コメントを言わせてもらうと,全体的に見て少々退屈でした.しかし,すべてを見終えると何か少しほっと下気分にもなれました.なぜでしょう.

全編にわたって,「風の音」「波の音」を登場人物の心象風景としてうまく使っていたのが印象的だと思います.自然がいっぱいの島で,いかにも「南国」というのは,とても良かったと思います.また,BGMを効果的に使っていたとも思います.

ストーリーは,原作を読んでいないので何ともいえませんが,少し盛り上がりに欠けるところがありました.三角関係をうまく使って,盛り上げていくわけでもなく,作中で亡くなる人とそれによって悲しむ人のその別れを悲劇的に書くわけでもなく...
しかし,これは裏返してみれば,どこにでもある(かもしれない)普通の物語を書いているのかも知れません.まぁ,登場する俳優さん達が美男・美女でありますが.それだからか,最後まで見ると少し落ち着いた気分になれるのかも.

話の途中で,自然をとり続けているシーンがあったりするので,ふとそこで自分に戻れます.その話に引き込まれすぎず,常に第三者的に見られるという,なかなか新しい見方のできる映画だったと思います.

おすすめはあまりできないので,長澤まさみちゃんファンは,是非,ということにしておきます.